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N5921MM 940pt
短編.

最後のベルで離縁された私。再婚を申し込んだ婚約者は、夫になった夜、最初のベルで飛んできました

中身無男

全1話[9,009文字] 異世界〔恋愛〕
「二度目を鳴らす前に来い」
 前夫は妻の名を呼ばず、机のベルを鳴らした。
 酒を持ってこい。
 書類を探せ。
 上着を脱がせろ。
 七年間、駆けつけ続けたイレーネを、最後のベルの先で待っていたのは離縁状だった。
 それから一年。
 イレーネは、自らの過ちで結婚に失敗した伯爵レオンハルト・ヴァルデックと再婚する。
 婚礼の夜、彼が示したのは、イレーネの私室に置かれた銀のベルだった。
「私に来てほしいと思ったときだけ、鳴らしてください」
 迷った末に一度鳴らすと、隣室で椅子が倒れた。
 上着を片袖に引っかけ、血相を変えて飛んできたレオンハルト。
 それでも彼は、許しを得るまで敷居を越えない。
 夫を呼ぶことが怖い妻。
 呼ばれない扉を叩くことが怖い夫。
 同じベルに正反対の傷を持つ二人は、互いを思いやるほど遠回りしてしまう。
 これは「必要だから」ではなく「会いたいから」と、もう一度誰かを呼べるようになるまでの、不器用な大人の再婚恋愛。

BK小説大賞2 集英社小説大賞7 コミックルーム大賞 アイリスIF9大賞 ESN大賞11 女主人公 ハッピーエンド 異世界恋愛 貴族 再婚 再婚夫婦 夫婦恋愛 大人の恋 トラウマ じれじれ
全1話[9,009文字]
各話平均9,009文字
[推定読了0時間19分]
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評価人数:109人(平均4.1pt)

最新作投稿:2026年07月20日(20:01:13)
 投稿開始:2026年07月20日(20:01:13)

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