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短編.
五歳児、夫の秘密を本人の声で全部しゃべる――「契約に涙の項目はない」誰にも話していない初夜の言葉でした
中身無男
全1話[7,134文字] 異世界〔恋愛〕婚礼の夜、夫のヴェインからそう告げられたコーデリアは、二年間、誰にも白い結婚の内情を明かさずに耐えてきた。
あと一年だけ待って、静かに婚姻を終わらせるつもりだった。
ところが、子供たちのおうちごっこで、五歳の妹フィーが夫の声を出す。
「食事は別にする。給仕にもそう伝えておけ」
それは、コーデリアが誰にも話していない初夜の言葉だった。
フィーには、物に残った言葉を、声色や息づかいごと拾う不思議な力がある。
青ざめた夫はフィーを屋敷から追い出そうとし、「東棟へは絶対に入れるな」と命じた。
その東棟に隠されていたのは、燃やされるはずだった書類と、婚礼の翌朝に消えた花婿人形。
「妻など、どうでもいい」
「あの女の名前だけ借りられればいい」
フィーが触れるたび、夫の隠した言葉が一つずつ屋敷へ戻ってくる。
五歳の妹が無邪気に拾った声によって、白い結婚の夫が自分の言葉で破滅していく物語。
(各話平均7,134文字)
[推定読了0時間15分]
お気に入り登録:112件
評価人数:663人(平均4pt)
最新作投稿:2026年07月16日(20:16:22)投稿開始:2026年07月16日(20:16:22)
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