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データ取得:2024/05/07未明

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N9933HV 14pt
完結済

AMPERSAND BLANK

奥雪 一寸

全24話[109,369文字] 空想科学〔SF〕
 これは、一匹の大蜘蛛と、私、ファーナの話。
 私は、何処とも分からない研究所の被験者だった。
 その研究所では、人為的、かつ、後天的に異能力者、つまりミュータントを開発する実験が行われていた。私は孤児で、被験者として集められた子供の一人だったが、ほとんどの異能力に関して才能がない、所謂落ちこぼれだった。それでも私はもともとストリートチルドレンで、その暮らしを考えれば、それだけ研究所内での扱いが悪かろうと、寝る場所と、毎日の食事がもらえると言うだけで満足していた。
 そんなある日。
 目覚めたら、研究所に人気がなかった。
 電気もついておらず、私の部屋は埋まって出られなかった。何かがあったのは確実だけれど、私には部屋から出ることもできず、普通に考えたら死を待つだけの状況だった。
 そんな私を助けたのは、一匹の、人間とほとんど大きさが変わらない謎の蜘蛛。埋まっている私の部屋を掘り返した蜘蛛の助けを借りて、研究所に何があったのかを確かめる為、私は探索を始めた。
 やがて、研究員がすべていないこと、彼等が研究所を放棄したことを知った私の目的は、研究所から脱出することに変わる。ここにいても、食事はもう出ない。異能力テストの標的用のクリーチャーも跋扈している。じっとしていても、待つのは、飢えて死ぬか、襲われて死ぬか、どちらかしかないことは明らかだったから。
 そして、私の、謎の蜘蛛と一緒に、研究所から逃げる為の、探索が、始まった。
 研究所内での私の行動範囲は、普段狭かった。何処に何があるかもよく知らない。落ちこぼれの私は、他の被験者の子供達からも、日頃からほぼいないような扱いを受けていたから、本当に何も知らなかった。
 それでも私は、研究所の外を目指した。
 何故私を助けてくれるのかも分からない、蜘蛛と一緒に。

未来 シリアス 女主人公 人外 超能力 HJ大賞4 123大賞4
全24話[109,369文字]
各話平均4,557文字
[推定読了3時間39分]
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評価人数:2人(平均3pt)

最新作投稿:2022年10月03日(20:00:00)
 投稿開始:2022年09月25日(20:00:00)


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