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短編

婚約者に神力を奪われたので、神界へ昇って二度と手の届かない存在になりました

熾星

全1話[19,818文字] ローファンタジー〔ファンタジー〕
 神魔大戦の日、私は婚約者の月城朔夜(つきしろ・さくや)を庇い、魔神の致命的な一撃を受けた。

 魂は砕け、肉体も崩壊寸前まで傷ついた。私はそのまま二十年もの眠りにつき、ようやく肉体へ戻ったときにも、霊脈と魂は完全には治っていなかった。

 療養のため再び仙殿に籠もることになった私は、仙盟の日常的な仕事を朔夜に任せ、その補佐を彼が最も信頼していた弟子――白峰真白(しらみね・ましろ)に任せた。

 ところが、私が再び人前に姿を現したころには、真白はすでに一部の長老たちを味方につけ、仙盟の実権を握り始めていた。

 そして私と朔夜の「契りの儀」の当日。

 真白は大勢の前で、堂々と私の地位を奪おうとした。

「雪華様のお力は、今や全盛期の一割にも満たないでしょう。これ以上、仙盟の守護者である仙尊の地位に留まるのは難しいかと存じます」

 長老たちが騒ぎ始めるより先に、朔夜が真白の隣へ歩いていった。

「俺と雪華の婚約も、今日で終わりにしよう」

 彼は迷いなく告げた。

「俺が本当に愛しているのは、ずっと真白だった」

 そして、まるで慈悲でも与えるような目で私を見る。

「真白を正妻として受け入れられるなら、お前も俺のそばに置いてやっていい」

 広間にどよめきが広がった。

 私は思わず笑った。

 そう。

 それなら、それでいい。

 彼がもう選んだのなら、私も彼に預けていたものを返してもらうだけだ。

 今の朔夜が私を見下ろせるほどの力を持っているのは、その大半が私の神力だから。

 そして彼は、もう一つ知らない。

 なぜ白峰真白が、時折あれほど私に似て見えたのか。

 私の主魂はかつて、二十年もの間、彼女の中に宿っていた。

女主人公 異能力バトル 裏切り ざまぁ 因果応報 復讐 後悔
全1話[19,818文字]
各話平均19,818文字
[推定読了0時間40分]
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評価人数:31人(平均3.4pt)

最新作投稿:2026年08月20日(16:35:19)
 投稿開始:2026年08月20日(16:35:19)

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