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短編

月ノ悪魔がやってきて

月島 真昼

全1話[2,855文字] ヒューマンドラマ〔文芸〕
 月から悪魔がやってきて、一か月で人間の数を半分に減らしてしまいました。それでもまだ人間は三十億も残ってやがる。アムールトラは500頭しかいないし、パンダは2000頭。ニホンオオカミは絶滅している。霊長類ヒト科ホモサピエンスはまだ三十億も生き残っている。ハイテステルほどいる。
 月の悪魔の容姿は人間に似ている。人間の子供に真っ黒な皮膚を張り付けて目と耳と鼻の穴を塞いだら月の悪魔の出来上がりだ。月の悪魔は人間を食べる。男も女も子供も見境なく食べる。手当たり次第に食べる。目についたものから食べる。一頭につき一日で約百人の人間を食べる。そうして山盛りの糞をする。月の悪魔は代謝がよくて食べられた人間はすぐに糞になる。男も女もじいさんもばーさんもねーちゃんもにーにゃん(噛んだ)も少年も少女も偉そうな顔した政治家も目の上ブルーなおばさんも平等に栄養たっぷりの山盛りの糞になる。
 月の悪魔は人間以外のものを食べない。トラやライオンやシャチやサメはお腹が空いていなかったら人間と仲良くなれることもあるけれど月の悪魔は人間と仲良くなれない。彼らは代謝がよくていつもお腹を空かせているし、お腹が空いていないときは大抵眠っている。

全1話[2,855文字]
各話平均2,855文字
[推定読了0時間6分]
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最新作投稿:2021年01月23日(07:36:56)
 投稿開始:2021年01月23日(07:36:56)


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