データ取得:2026/03/28未明
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短編
春の境目、精霊(しょうりょう)に手紙を焚く
星渡リン
全1話[6,917文字] ローファンタジー〔ファンタジー〕春の境目、3月18日の「精霊(しょうりょう)の日」。婆さまに導かれた澪は、今夜だけ開く川原の焚き場へ向かう。注連縄の内側で待っていた火守・朧は言う。「焚くのは手紙。供えるのは本心だ」。嘘や他人を縛る言葉、相手を戻したい言葉は燃え残り、渡せないのだと。
澪は書けなかった最後の一行に向き合う。冷たく突き放したのは強がりだった。「呼び止めてほしかった。……でも呼び止めるのは私だった」。その言の葉を添えて手紙を焚くと、文字は淡い光の葉となってほどけ、風に乗って“しょうりょうの道”へ流れていく。澪は兄の声ではなく、癖や温度のような気配に見送られ、胸の棘が少し抜けるのを感じる。
だが火には、燃え残った紙片が落ちていた。『戻ってきて』。重すぎる言葉は渡せないと朧は告げる。澪はそれを「私はここから歩く」と言い換え、もう一度焚く。
家へ戻った澪は、母に自然に言える。
「ただいま」
燃えたのは文字で、残ったのは明日。春の境目の夜が、澪の歩き出しになる。
(各話平均6,917文字)
[推定読了0時間14分]
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評価人数:15人(平均4.6pt)
最新作投稿:2026年03月18日(07:00:00)投稿開始:2026年03月18日(07:00:00)
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