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N8591HH 10pt
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山の港町

一久一茶

全4話[2,526文字] 純文学〔文芸〕
 小さな頃から、夢で見ていたあの光景。

 海を見たのは高校の頃。海水浴場だった。

 何故だろう。それなのに、脳裏に焼き付くあの光景は、港のような雰囲気だった。まだ海も見たことなかったのに。ましてや港町なんて、今も行ったことがないのに。

 大学に入って。バイクを買って・・・・・・気がづいたのは二年の夏。

 吉野の駅前へ続く国道。初めて行った私。けれど、広がっていたのは小さな頃から見ていた原風景だった。

 それから何度も行った。自分でハンドルを握って。ひとりでも、友達とも。やがて原風景だったあの景色は、甘酸っぱい思い出と、苦味とが混ざり、今も私の心に残ってる。

 あれから十年。これは、過去へと続く不思議な物語。

悲恋 日常 青春 現実世界 純文学 バイク
全4話[2,526文字]
各話平均632文字
[推定読了0時間6分]
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最新作投稿:2021年11月21日(00:37:58)
 投稿開始:2021年11月11日(21:00:00)

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