データ取得:2026/01/30未明
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短編
『雨の中庭で聖女は偽り、黒革の帳に追放を刻む砂時計』
月白ふゆ
全1話[3,835文字] コメディー〔文芸〕そしてその真ん中に、聖女が立っていた。
純白のローブ。光輪みたいなフード。清楚な微笑み。額に浮かぶ汗は、雨の名残ということにしておく。
問題は、その聖女が――偽りだという点だ。
中庭の端で、私は黒革の帳を抱え直す。王国公文書局・第六記録係、見習い書記のユストである。配属初日に「追放会議の議事録を取れ」と言われ、うっかり返事をした私が悪い。
「では、会議を始める」
追放会議議長が咳払いし、卓上の砂時計をひっくり返した。さらさらさら、と時間が落ちていく音だけが、濡れた中庭にやけに鮮明だった。落ち切ったら追放――そう宣告された瞬間、偽の聖女は天を仰ぎ、まるで当然のように微笑んだ。
「もちろんです。すべては神の御心のままに」
(各話平均3,835文字)
[推定読了0時間8分]
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最新作投稿:2026年01月18日(07:30:00)投稿開始:2026年01月18日(07:30:00)
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