Nコードで小説の詳細情報を検索
ちょっと面倒だなという方へ

データ取得:2025/07/06未明

おしらせ

新ツール『時間毎PVカウント保存ツール』是非登録お願いします。

N8343KR 10pt
短編

呪いの足跡

雉白書屋

全1話[5,074文字] ヒューマンドラマ〔文芸〕
「クソッタレがよお!」

 マークは突然、三歩ほど前へ踏み出し、道に降り積もった黄色い落ち葉を思いきり蹴り上げた。舞い上がった葉は、ほんのひととき命を吹き返したかのように宙を舞い、すぐに力尽きたように地面へ落ちていく。
 その蹴り上げた足が大して高く上がっていなかったことに、ピーターはどこか哀愁を感じた。
 再び二人は肩を並べて歩き出す。乾いた風が吹き抜け、道の左右に等間隔に並ぶ木々の枝から葉をもぎ取り、まるで子供がケーキにチョコスプレーを振りかけるように、道や停まっている車の上へと降らせた。

「どうしたんだよ、マーク」

 ピーターが訊ねた。不機嫌な理由の見当はついているが、他に会話の糸口がなかった。

全1話[5,074文字]
各話平均5,074文字
[推定読了0時間11分]
お気に入り登録:0件

評価人数:1人(平均5pt)

最新作投稿:2025年07月06日(11:00:00)
 投稿開始:2025年07月06日(11:00:00)


ページのトップへ戻る