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短編

別れ道 《サブレーヌの恐怖》を最後に追加しました。

ねこまんまときみどりのことり

全1話[17,174文字] ヒューマンドラマ〔文芸〕
 ラジャーニエよ。俺は貴様との婚約は破棄して、愛しいサブレーヌと結婚する。そうなれば、貴様はこの邸から即刻去るのだ」

婚約破棄を叫んでいるのは、伯爵令息のリンゼール・ガルダ。彼の最愛は、ラジャーニエの義妹のサブレーヌだと言う。

リンゼールとラジャーニエは、親同士が決めた利害が絡む政略結婚の相手だった。

ラジャーニエ・クラウテンは格上の侯爵令嬢であったが、父親の無理な商会経営は多大な悪化を辿り、侯爵家は借金まみれであった。

ラジャーニエの母、ダブリエは病で寝込んでいたが、彼女が12才の時に逝去した。

亡くなる前に、形見のロザリオをラジャーニエに首にかけて囁く。

「ラジャーニエ、弱い母を許して。
一人残された貴女は、きっとたくさんの困難が待ち受けているでしょう。でも私(わたくし)はずっと見守っていますよ。貴女が幸せになれるように。
だから諦めずに頑張るのですよ。
そして何を奪われても貴族としての誇りを守り、毅然としていなさい。
奪われてはいけないのは、そのロザリオだけ。
必ず味方は現れます。
残念ながらレンバック、貴女の父は信用に値しません。
こんな場所に残していって、ごめんね。

愛しているわ。私のラジャーニエ…………………」



ダブリエは最期の時まで娘を心配していた。
夫であるレンバックは、ダブリエに全てを頼り遊び歩いていた。だが彼の言い分は勝手なものだった。

「妻は何にでも口を出して、俺を否定するんだ。だからもう、俺は妻の好きなようにさせてやってるんだ。その分少し、好きなようにさせて貰ってるけどな。はははっ」 

レンバックの回りには彼にたかって遊ぶ悪い者が多く、彼はそれに気づかず煽てられて散財していた。

ダブリエは口出しではなく、詐欺や無謀な投資を止めるように注意しただけだ。レンバックのせいで今まであった侯爵家の蓄えは減り、彼女は知人から借金をしたが財政は火の車だった。

何とか伝手を辿り、やりくりをしていたダブリエが病に倒れ、それに目をつけたのがガルダ伯爵家。リンゼールの父親マイルだった。

マイルは息子のリンゼールを婿に入れ、借金を支払うことで逆らえなくし侯爵家を乗っ取ろうとしていた。

ESN大賞7 侯爵 侯爵令嬢 義母 義妹 伯爵 伯爵令息 兄妹 策略
全1話[17,174文字]
各話平均17,174文字
[推定読了0時間35分]
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最新作投稿:2024年10月17日(19:11:07)
 投稿開始:2024年10月17日(19:11:07)

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