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N7713GL 14pt
完結済

翠子さんの日常は何かおかしい

黒羽カラス

全42話[101,432文字] ローファンタジー〔ファンタジー〕
 近未来の人間界。時田翠子は二十一歳の会社員として日々を謳歌していた。
 無類の酒好きもあって退社後は居酒屋や自宅で一人の晩酌を楽しんだ。そのような平穏な毎日には怪異も組み込まれていた。昼夜を問わず、翠子は妖怪や幽霊に絡まれる。大抵は並外れた腕力で退けた。直接的な打撃が通じない霊の類いには自らの肉体から赤銅色の手足を引き抜き、時には一撃で打ち抜いて成仏させた。

 ある日、父親に呼び出しを食らう。渋々ながらも異世界にある生家に赴いた。翠子は父親である酒呑童子と対面した。母親の八尺様も同席。そこで能力の発現の有無を訊かれる。本人は能力をひた隠す。引き続き、人間界の鍛錬を願い出て現状維持となった。逆に翠子の妹、時田赤子は姉に敵愾心を抱いて強さを求める。父親の跡目を継ぐことに執着した。
 人間界に戻った翠子は気楽な毎日を過ごす。その過程で亡霊の仙石竜司と出会い、武者修行の赤子が加わってチームを結成した。赤子はバウンティーハンターの資格を有していたので、凶悪な怪異を退治する毎に懸賞金を受け取っていた。翠子は能力を隠しながら手伝って小遣い稼ぎに励む。
 
 安穏とした日々は突然に終わりを告げる。玉藻前という強敵に赤子が攫われた。現場に居合わせた竜司はメッセンジャーとして翠子に経緯を伝える。酒呑童子が化けた女性が加わって、三人は招かれた世界に足を踏み入れた。
 遊郭のような賑わいを抜けた先で玉藻前と対峙した。側で赤子は力なく横たわる。目にした翠子は激昂して世界を揺るがす戦いに身を投じ、金色の巨大な鬼神となって玉藻前を打ちのめす。
 無事に赤子を連れ帰ると再び生家に呼ばれた。赤子は翠子の真の力を父親が目撃していることもあり、失意の底に沈んでいた。しかし、父親から跡目の話は出なかった。千年は生きると言われ、話は呆気なく終わった。
 その後、翠子は通常の生活に戻る。相変わらず、怪異に出くわすが朗らかに撃退するのだった。


 KADOKAWA様が運営しているカクヨムでも掲載しています。

冒険 日常 怪談 異能力バトル 近未来 妖怪 連作短編 百合っぽい 都市伝説 座敷童 酒豪 悪霊 R15
全42話[101,432文字]
各話平均2,415文字
[推定読了3時間23分]
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最新作投稿:2020年08月31日(15:15:34)
 投稿開始:2020年08月28日(12:56:22)


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