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N7698EI 54pt
短編

ハッピーハロウィン

天童美智佳

全1話[11,474文字] 童話〔その他〕
 むかしむかし、あるところに、ずる賢く嘘吐きで乱暴者の、ジャックという男がいました。
 ジャックはあるハロウィンの夜、地獄から出てきた悪魔に出会います。悪魔はジャックの魂を取ろうとしました。魂を取られたくないジャックは、「人生最後の酒を飲ませてくれ」と頼み込みました。
 悪魔はその願いを聞き入れ、硬貨に変身して酒代を払ってやろうとします。しかしジャックは、十字を切って悪魔を押さえ、自分の財布に閉じ込めてしまいました。向こう十年、魂を取らないことを約束させて、ジャックは悪魔を解放しました。

 約束が切れた十年後。再び、ジャックの前に悪魔が現れます。今度こそ魂を取ろうとする悪魔に、ジャックは「最後にあの木になっている林檎が食べたい」と言います。
 今度こそ最後だと思った悪魔は、木に登って林檎を取ろうとします。ジャックはその隙に、林檎の木の幹に十字架を刻みました。
 すると、十字架が苦手な悪魔は、木から降りられなくなってしまいました。そして、二度と魂を取りに来ないという条件で、ジャックは悪魔を木から下ろしてやりました。

 長い時が経って、そんなジャックにも死が訪れました。しかし、生前の良くない行いのため、天国には入れてもらえません。しかし、悪魔との約束のため、地獄にも行けません。
 困り果てたジャックに、悪魔は最後の慈悲で、地獄の炎を与えました。ジャックはそれを蕪で作ったランタンに入れ、今も天国と地獄の狭間を彷徨っています。

 ここまでが、ジャック・オ・ランタンの由来になったお話です。
 さて、今年のハロウィンの夜は、誰が悪魔に出会うのでしょうか?

 この作品は、あるハロウィンの夜の冒険の物語。死者の行列に紛れ込んでしまった少女の運命を握るのは、果たして——

ほのぼの 女主人公 西洋 近世 ハッピーエンド ハロウィン 悪魔 昔話 童話 中世 魔王
全1話[11,474文字]
各話平均11,474文字
[推定読了0時間23分]
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最新作投稿:2017年10月28日(23:13:51)
 投稿開始:2017年10月28日(23:00:14)


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