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データ取得:2025/12/16未明

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N7562HX 18pt
短編

貴女につなぐバトン

砂山 海

全1話[29,878文字] 現実世界〔恋愛〕 GL有り
「pixiv」に投稿済みです。

石神葵は、辺鄙な田舎へと越してきた。人生そういうものだと悟り、新しい生活のため道でも覚えようと寄り道をしていたところ、森に囲まれた神社を見つける。お参りでもしようかと近寄ると「修行だ」と絶叫する女の声が聞こえてきた。恐る恐る近付けば、何やら短距離走の練習をしている女の子と出会うが怖くて逃げる。それが有賀美月との出会いだった。
翌日体育の時間で再会し、勝負しろと言われる。葵は都会では強豪校の陸上部だったが、もう引退していた。けれど衆目を集められた腹いせから、全力で走って美月に完勝。その放課後、美月に陸上部に入るようお願いされるがもうその気が無いと拒否。それなら走り方を教えて欲しいと言われる。熱心で、ただただ純粋なその眼に葵は了承する。
熱心に吸収する美月に、次第に熱くなる葵。やがてベストタイムを更新し、地区大会で三位に入賞。しかし美月は壁にぶつかり、弱音を吐きながらも熱心に練習を続ける。葵はそんな美月を見るのが好きになっていた。寝る間も惜しんで練習に没頭する美月。しかしそれが仇となり、美月は疲労骨折を起こす。運悪く神経を傷付けてしまい、美月は再起不能となってしまう。
自分のせいだと謝る葵。美月はそれに怒り、葵と一緒に練習していた期間は楽しかったと涙する。葵自身、他人に対して熱くなっていたのは初めてだったため、互いに抱き締め合いながら泣き合う。一頻り泣いた後、もう一度一緒に楽しみたいから自分の代わりに走って欲しいと美月はお願いする。葵は美月からのバトンを受け取ると陸上部に入部し、猛練習を重ねる。
弱音を吐くまいと誓っていても、心折れそうな時は美月と思い出の神社で語り合った。そうして日々の苦しい練習を乗り越えていった。
インターハイ前日、葵は美月を呼び出して思い出の神社に行く。そうしてずっと抱えていた思いを吐露する。それは美月のためにと練習をしてきたけど、ここまできたら自分のために走りたくなったと。それを聞いた美月は当たり前の事を言うな、余計な事を考えないでコンマ一秒でも早く走りなさい。そして見えた景色を教えて欲しいと伝える。互いに抱き締め合いながら、涙を流す。そうして、葵はやっと走る事に全て納得させることができた。

ガールズラブ スクールラブ 百合 恋愛 陸上
全1話[29,878文字]
各話平均29,878文字
[推定読了0時間60分]
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最新作投稿:2022年11月08日(23:20:38)
 投稿開始:2022年11月08日(23:20:38)


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