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完結済

ねむるきみとねむる

野良丸

全13話[41,181文字] ヒューマンドラマ〔文芸〕

「僕らが生きている世界は終わりに向かっているんだ」
 花畑の中心で彼女は首を傾げる。橙色の花飾りが小さく揺れた。
「比喩とかじゃない。そのままの意味さ」
 彼女は口を動かした。声は聞こえないけど理由を尋ねていることは分かる。
「この廃ビルから一歩外に出れば嫌でも分かることだ。君にそれが可能なのか、僕には分からないけど」
 花畑の中心で彼女は再び首を傾げる。
「その理由?」
 彼女は首を横に振る。じゃあなんだろう。
「なんでこんな話をするのか?」
 首肯。
「確かに、どうしてだろう。外のことなんか思い出したくもないのに」
 少し考えるとすぐに答えは出た。当然だ。自分のことなのだから。
「多分だけど、僕はこう聞きたかったんだと思う」
 なんとも情けない質問だと我ながら思うけど、
「『もし僕がこの廃ビルで死んだなら、この世界にずっといられるだろうか』」

シリアス ほのぼの 男主人公 現代
全13話[41,181文字]
各話平均3,168文字
[推定読了1時間23分]
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評価人数:2人(平均3pt)

最新作投稿:2017年08月19日(22:49:21)
 投稿開始:2017年08月15日(10:00:16)


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