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N6295JK 234pt
連載中.

勝手に生きてます

ねこまんまときみどりのことり

全30話[99,358文字] ヒューマンドラマ〔文芸〕
 「もう、邪魔! 本当にお前は目障りね!
どっかに引っ込んで、姿を見せないでちょうだい!」

政略結婚の前妻は病の為に亡くなった。
その夫には結婚前から懇意にする恋人がいた。
夫の恋人は後妻に収まり、アラキュリ侯爵夫人となった。

夫の名前はアルオ、後妻の名前はニクス、二人の子はナジェール(男)である。

そして前妻はイッミリー、その子供はリオルナリー(女)である。
れっきとしたアルオとの子だが、リオルナリーはアルオに殆ど構われた記憶がなく、顔さえもうろ覚えである。

アルオも同じで、覚えているのは娘の髪が黄色かったと言うことだけ。

イッミリーが死ぬまで、自宅にろくに戻って来なかったので、娘の顔も瞳の色も忘れていた。覚えていないと言った方が正しいかもしれない。


取りあえず教育だけはしようと思い、家庭教師が来たらスカートを履いた黄色い頭の子供を連れて行った。黄色の髪は目立つから見つけやすい。裏手にある洗濯場の周囲で遊んでいるから、声もかけやすかった。


そこならニクスの目も届かず、彼女(ニクス)の機嫌が悪くなることもないから安心だ。

「わたしはリオよ。リオルナリーじゃないわ」
「ああ。名前なんてどうでも良いから、さっさと来い!」

抵抗する少女の腕を乱暴に掴んで、応接室に彼女を運ぶアルオ。その時彼は思った。
イッミリーがきちんとフルネームで呼んでおらず、愛称のリオを自分の名前だと思っているのだけで、成長すれば、自然と名前くらいわかるようになるだろうと。

応接室に来た彼女を見て、雇われたばかりの家庭教師はそばかすにおちょぼ口がリオルナリーだと覚えたし、使用人達も彼女がリオルナリーだと思い込んだ。

ただ使用人は、イッミリーが死んでから全員入れ換えていた。
ニクスはイッミリーが病に伏している時から、図々しくも時々侯爵邸に出入りしており、その時に伏し目がちに歩くリオルナリーを見かけて、イライラしていたのだ。

(私と息子(ナジェール)が此処に住めないで辛い思いをしているのに、あんな立派なドレスを自慢気に着ているなんて、許せないわ!)

そう思っていたニクスは、葬儀が終わった時点でリオルナリーを使用人棟に放り込んだのだ。

9/5 9時 14時 16時、誤字報告ありがとうございました。大感謝です(*^^*) 
誤字多過ぎて、自分でもびっくりしてます(^_^ゞ

後妻 義母 義娘 侯爵令嬢 侯爵 義兄 逃亡 隠れる 意地悪
全30話[99,358文字]
各話平均3,312文字
[推定読了3時間19分]
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評価人数:16人(平均3.9pt)

最新作投稿:2024年09月16日(12:19:37)
 投稿開始:2024年08月20日(11:42:41)

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