Nコードで小説の詳細情報を検索
ちょっと面倒だなという方へ

データ取得:2025/05/12未明

おしらせ

新ツール『時間毎PVカウント保存ツール』是非登録お願いします。

N5278HZ 4pt
完結済

仮面少女が笑うとき

田古 みゆう

全8話[8,000文字] ヒューマンドラマ〔文芸〕
 果たして、演じるとはどういうことなのか。


「……わかった。やろう。君の言うとおりにする」
 僕がそう答えると、彼女は心底ほっとしたように詰めていた息を吐き出した。そして、僕の手を両手で包み込むようにして握る。
「ありがとうございます」
「いいんだ。でも……」
「でも?」
「いや、なんでもない」
 首を傾げる彼女に、僕は微笑みかけた。
「大丈夫だ。きっとうまくいくさ」
 彼女は一瞬きょとんとした空気を放ってから、小さく吐き出すように笑った。
「ふふっ。はい」
 笑ったように感じた。彼女の顔は無表情だった。まるで仮面を貼りつけたような無表情。けれど確かにそのとき、彼女は笑っていた。

シリアス 現代 日常 青春 ホームドラマ 泣ける 切ない 家族 感動 演じる 短編 ネトコン13感想
全8話[8,000文字]
各話平均1,000文字
[推定読了0時間16分]
お気に入り登録:1件

評価人数:1人(平均1pt)

最新作投稿:2023年01月02日(15:00:00)
 投稿開始:2022年12月26日(15:00:00)


ページのトップへ戻る