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N4776FR 204pt
完結済

食料保存の科学

林海

全17話[40,311文字] その他〔その他〕
 ヒトが他の生物と異なる点として、火を使用することが挙げられます。火を使用することで、外敵を遠ざけ、寒さをしのぎ、生活圏を大きく広げることが可能になったのです。それだけではありません。火の使用は、体外消化ともいうべき調理・食材加工技術を発達させ、同時にある程度の期間の食品の保存を可能としたのです。
 これらの食料を原資に、人類は農耕と牧畜という供給面を充実させました。

 人類は、供給と保存という両面から飢えを克服する方法を手に入れ、その手法を今も洗練させ続けています。そして、流通という手段も加え、食料の量的限界まで人口を増大させ、それに伴う社会構造の充実という大きな成果を得ているのです。

 食料の供給と保存の安定化は、長期にわたる探検、航海を可能にし、さらなる生活圏の拡大を可能にしましたが、一方でそれは戦争の範囲拡大と長期化を可能にしたという、負の一面も持っていました。戦争は糧食補給のために、より長期の食品保存の方法の開発を求め、その成果によってさらに戦争状態の長期化を招くというサイクルは今に続いています。

 現在、人類は地球上のほぼ全ての場所に分布し、それに資した食材保存の様々な手法は洗練され、現在では美味を求める手段としても応用されるようになっています。
 これらの方法を科学の目から観察してみると、また新たな発見があることでしょう。

 今回、この文は、拙文「味噌汁の科学」の続編的位置付けで書いていますが、内容に重複部分もあることをお断りしておきます。また、今回の「食料保存の科学」においては、※の部分を設け、科学とは別の、軍事的や宗教的観点とを併記して記すことにします。食料の保存という技術は軍事との関係が深いからです。ただし、軍事についても、宗教についても筆者はどこかに与するものではなく、科学の観点からの記述であることをあらかじめ言明させていただきます。

食品 食材 保存 保管 非常食 科学 理科 教材 味噌汁の科学 ロウソクの科学 発酵 ネット小説大賞十
全17話[40,311文字]
各話平均2,371文字
[推定読了1時間21分]
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最新作投稿:2019年08月25日(20:32:26)
 投稿開始:2019年08月10日(18:34:05)


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