データ取得:2026/08/11未明
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短編
十年間も交際を隠した社長の恋人が、忘年会では新任秘書ばかり特別扱いするので、私は会社も彼も捨てました
熾星
全1話[13,444文字] ヒューマンドラマ〔文芸〕「朝倉、もう少し奥に詰めてくれ。相沢はここなら料理を取りに行きやすい」
私は皿を持ち上げ、長テーブルのいちばん奥へ移った。怜司は私が素直に従うと思っていなかったらしく、一瞬だけこちらを見た。その直後、スマートフォンが震えた。
「気にするな。新人に気を配っているだけだ。明日は映画に行こう」
私は一言だけ返した。
「わかった」
それで安心したのだろう。宴会場の中央にはビュッフェ台が並び、怜司は莉奈のために料理を取り分け、グラスが空けば飲み物を注いだ。酔った社員が冗談半分に酒を勧めると、そのグラスまで取り上げた。私たちは十年間も交際を隠してきたのに、彼は同じテーブルに私がいることさえ忘れたようだった。
莉奈が明るい笑顔でグラスを掲げた。
「社長はもうかなり飲んでいますから、この一杯は私が代わります。皆さん、来年もよろしくお願いします」
怜司は彼女の手からグラスを取った。
「これは僕が飲む」
(各話平均13,444文字)
[推定読了0時間27分]
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最新作投稿:2026年08月07日(16:00:00)投稿開始:2026年08月07日(16:00:00)
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