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僕は十八歳で総理大臣

ルリア

全2話[813文字] 空想科学〔SF〕
色々と経緯はあるけれども、ここでは概略だけ記す。

今の日本の総理大臣は18歳で、高校生だ。

とりあえず、選挙の話をすると、日本の若年層で選挙に行くのは、昔は10人に6人くらいだったのが、前回の選挙では10人に2人になった。
さすがに諸外国と比較されて、国連やなんやらで指摘されて格好が悪いと思ったのか、国会は選挙権は16歳へ引き下げ、被選挙権をイギリスと同じ18歳に大幅に引き下げた。まぁ、本当の目的は老人議員が自分の孫へと議席を代襲相続させるのが一番の狙いなのは見え見えだったけどね。
まあ、そんなこんなでいつも通り与野党の茶番劇があって、国会で与党賛成多数で可決。
そして2年後の今日、改正後初の選挙だったわけだ。
選挙は全く盛り上がらなかった。
現役議員の引退ラッシュと孫や息子の立候補の嵐で、それも与野党問わず、ときては何を話題にして良いのやら、だ。あと、投票日にはどうしたわけか、後期高齢者となった団塊の世代が大好きなイベントが全国で目一杯開催されて、日本史上最大の有権者集団は選挙どころじゃなかったしね。
そして、元気な後期高齢者が楽しい夜を過ごして帰宅して、彼らが何十年も習慣にしてきたようにテレビをつけて目に入ってきたのは、滅茶苦茶になった選挙特番だった。
全国の小選挙区で、世襲を目指した新人が軒並み無名の候補に敗れて落選。無所属の新人候補がなぜ、こんなに票を得ているのか?その解説で記者は混乱しきりだ。
そして、その新人のほとんどが18歳の高校生だったことが判明すると、いよいよ、混乱に拍車がかかった。
次第に批判的な論調に収束されていった。
無所属の高校生がこんなに多数当選して、それも合計すれば衆議院で第1党になってしまう数。こんなふざけた事態を招いた与党の選挙改革にも、当然のように批判が殺到した。
ただ、それも日付が変わるまでだった。
全国の当選した18歳が一斉にSNSに同じ投稿をした。
「自分たちは<18>だ」
「私たちは一つの集団にして個」
「僕たちは多数派を得た権利を行使する」
そして、正当な選挙で当選した彼らは国会で多数派を占め、当然の権利として、総理大臣を指名したわけだが...。

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全2話[813文字]
各話平均407文字
[推定読了0時間2分]
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最新作投稿:2019年08月09日(10:53:31)
 投稿開始:2019年07月21日(16:45:33)


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