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連載中

迫撃姫神モーターメイデン -剣聖へと堕ちゆくモノ-

森河尚武

全6話[58,223文字] 空想科学〔SF〕 R15 残酷な描写有り





「ねぇ、知ってたかな? ボクは君が――ほんとに大好きだったよ」




出会いは最悪――
ぱたぱたと操縦服(うっすいぴちぴちハイレグ)のすそを開けてあおぎながらふと下をみると――彼と目があった。
「ぎゃああああっ! なんで男の子がいるのっ」

――彼は、不思議なまでに技術者として有能だった。
新型関節の提案、試験騎の制作、設計者が舌を巻くほどの具体的アイデアの数々。
「あーそんなことをいうなら、ご自慢の新型間接焼きつけちゃうよ。ボクの運動についてこれるわけないもんねー!」
「やれるもんならやってみろ! 三分以内なら絶対に持つからなっ!」
「云ったなー!! 二分以内に焼きつけちゃるっ!!」
――悲喜こもごもありながら進む新型騎の開発。

同じ頃、連邦帝都
「"オーバルネスト"殴り込み作戦、ですか」
「そうだ。我らが連邦最高議会は、新型モータメイデン新造24騎の完成をもって、魔獣の巣オーバルネストへと攻撃を仕掛ける」
徹底的に表情を消した参謀本部長。
「身に余る光栄です」
こちらもまた一切の表情と感情を消し去った金髪の侍女長。


侵攻する殴り込み艦隊。
昼夜を問わず襲来する魔獣たちの前に護衛艦は次々と脱落し、ついに旗艦が擱座。
絶望的な防衛戦を繰り広げる殴り込み艦隊
十重二十重と囲まれ、ひたすら攻め寄せる魔獣たち。
残存艦艇の砲門は絶え間なく砲声を響かせ、モーターメイデンが出撃を繰り返す中で受けた通信。
『教えて――お願い』
酷い、と彼は思った。彼女の初めてのお願いが、こんなことだなんて。
だけれども、彼は伝える。
自分の伝える言葉が、彼女を殺すとわかっていながら。

『じゃあ、またね』
「ああ、また会おう」
二人は、決して果たせない約束をした――



敵味方表示映像板に映る敵は数十万、対するはただ一騎。

「最高の仲間とオスカーが造ったこの子と、最高峰の躁騎士たるボク――」
汗と血と小水で汚れた銀髪の少女は、操縦席で壮絶に笑う。

「教えてやる――ニンゲンをあんまりなめんなよっ!!!!」


疾走する巨人の中で、少女が涙とともに溢した言葉は誰にも届かずに消えた。












「ねぇ、知ってたかな? ボクは君が――ほんとに大好きだったよ」

R15 残酷な描写あり 悲恋 オリジナル戦記 青春 未来 ロボット ミリタリー バッドエンド 魔法 学園 人外 メイド バニーガール スーパーロボット
全6話[58,223文字]
各話平均9,704文字
[推定読了1時間57分]
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評価人数:4人(平均3.6pt)

最新作投稿:2017年10月21日(23:00:00)
 投稿開始:2017年04月07日(10:07:05)
 投稿期間:6ヶ月


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