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データ取得:2025-10-23未明

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短編.

家紋師レイナ・ヴァシュタールの日常

nukoto

全1話[3,039文字] ハイファンタジー〔ファンタジー〕
ヴェルダ・クローネの旧街区。
石畳の路地裏にひっそりと佇む家紋工房《アルマ=ヴェルク》には、
“記録する羽根”と呼ばれる家紋師レイナ・ヴァシュタールが暮らしている。

ある日、ひとりの老女が訪ねてくる。
彼女は「戦で滅んだ家の家紋を、思い出のために蘇らせてほしい」と願い出た。
持ち込まれたのは、焦げ跡が残る小さな木片――
それは、もう記録からも消えた家《ローデリア家》の最後の欠片だった。

レイナは沈黙のうちに依頼を受け、
血を媒介として失われた“理”を呼び戻す再構築の儀を始める。
焦げた線が少しずつ浮かび上がり、
そこに現れた意匠は――「守る」ではなく「迎え入れる」形をした家紋。

家族を守りきれなかった者の祈り、
それでも誰かを“帰す”ために刻まれた、赦しと帰還の印。

老女は涙ながらに名を告げる。
「……《白薔薇の帰環》。――帰る輪、という意味です。」

レイナは記録帳に静かに筆を走らせる。

《この家は、確かに在った。》

それは証明ではなく、記録。
人が忘れても、形は残る。
そして形は、忘れた者が帰るためにある――。

シリアス 女主人公 西洋 中世 職業もの 日常 家紋 家紋師 紋章 紋章師
全1話[3,039文字]
各話平均3,039文字
[推定読了0時間7分]
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最新作投稿:2025年10月22日(13:52:59)
 投稿開始:2025年10月22日(13:52:59)

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