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完結済

西川の甌穴で死んだ少年の事故現場を見にいく【日本版『スタンド・バイ・ミー』】

尾妻 和宥

全5話[12,864文字] 純文学〔文芸〕 R15 残酷な描写有り
地元の山中に、明治36年から操業している三重県最古の水力発電所がある。その横をすぎて山の中腹まで登れば、ハイキングするにはもってこいの遊歩道となっているのだ。
その道を奥へ分け入れば、天然記念物に指定された甌穴――ポットホールがある。僕は時折、リュックサックを背負って、そこへ遊びに行くことがある。
しかし地元の人は、そこに近寄りたがらない。

というのも70年ほど前、この深い淵で一人の少年が溺れ死んだことがあるのだ。引きあげられた死体は無惨な姿に変わり果てていたという。
小学6年の11歳の夏、同級生と4人で、この甌穴を見に出かけたことがある。
道中、脅かすつもりじゃなかったが、死人が引きあげられた話をしてやると、3人とも顔色をなくした。
それでも少年たちは臆病風に吹かれることなく、甌穴を目の当たりにした。それは恐るべき深さの不気味な淵だった……。

大人になった僕は、今日もたった独りでやってきた。まるでパワースポット巡りで霊力を授かりに来たかのように。


※本作品は、しいな ここみさん主催『純文学ってなんだ? 企画』の参加作品です。

R15 残酷な描写あり 私小説 純文学企画 24自主企画 地質学
全5話[12,864文字]
各話平均2,573文字
[推定読了0時間26分]
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最新作投稿:2024年06月29日(05:00:00)
 投稿開始:2024年06月27日(20:00:00)


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