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N2525EG 57pt
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呑み屋小路の隠れ宮

齋藤 一明

全9話[85,243文字] 純文学〔文芸〕
私は二年ほど前に定年を迎え、とりたてて何をするでもなく日々をついやしている。費やすというと惰性でいきているようだが、実際にこれという目標がないのだから、敢えてそう言うことにしている。
 そんな私の唯一の努めは、定期的に通院することだ。初期の糖尿病は我慢できるとして、痛めた膝は我慢できないので、強情を張らずに通院していた。
 ある日、電車を降りたはいいがバスは発車したばかり。一時間ほど時間つぶしを余儀なくされた。
 フラフラ足を向けた商店街は、いつの間にか櫛の歯が欠けたようにシャッターを下ろしていて、駅前の呑み屋街も、二つのうちの片方はすべて閉鎖。もう片方も半分ちかくが閉鎖されていた。寂しい町になってしまったとがっかりしていたら、一枚の貼紙が目についた。注連縄が張ってある門口に、『成人病対策 遺伝療法』とだけ書かれていた。

翌週、またしてもバスに乗り遅れた私は、そこで治療を受けることになった。
その効果は驚くほど早くあらわれ、ほどなく全快してしまったのだが、治療には副作用があった。そのせいで、厄介なできごとにまきこまれてしまう。

シャッター街 養子縁組 経済戦争 小判 京ことば 大人向き
全9話[85,243文字]
各話平均9,471文字
[推定読了2時間51分]
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評価人数:5人(平均3.9pt)

最新作投稿:2017年11月04日(18:59:17)
 投稿開始:2017年09月12日(20:14:18)
 投稿期間:1ヶ月


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