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完結済

インキュバスの悲劇~モテまくって黒歴史~

夢見ひつじ

全28話[107,099文字] ローファンタジー〔ファンタジー〕 R15
 僕をひとことで表現するのなら『並の並の男』。容姿も学力も平均的だという自負がある。性格だって、その他大勢の一人といったところだ。たまに喜び、たまに怒り、たまに哀しみ、たまに楽しむ。

 目立つ事は好きでも嫌いでもない。ごく普通にドラマが好きで、映画が好きで、ゲームも好き。ラノベだって読む一方、直木賞や芥川賞作品だって読む。マンガもアニメもそこそこに嗜んでいる。マニアがそうするように一点に集中したり、一つの物事にのめり込む事は殆んどない反面、全般的に幅広く物事に興味を持つ性分で、インドア派でもありアウトドア派でもある。

 偏りのないオールラウンド的な人物といえるだろう。すなわち、平均的。それを個性というのであれば、僕の個性は『平均的』である。

 これまでの半生は保守的なもので、多くの人達と同様に、特に刺激的な出来事などは皆無だった。むしろ、フラグが立たないようにと自分から避けてきたともいえる。平日は、朝起きて、学校に行き、帰宅し、家でゲームなどで自由時間を過ごし、宿題をそこそこに行う。休日は、友だちの家に行って遊んだり、野外で遊んだりもする。予備校にも通っている。要するにこうした平凡な日々の繰り返しを16年間続けた、どこにでもいる16歳の少年だ。

 信じられない事ではあるが、こんな僕にもモテ期というものがやってきた。
【モテ期】――それはどんな人物にでも一生のうちに1回から3回くらいは訪れると言われているモテモテになる時期だそうな。

 僕にモテ期が訪れたと実感したのは、とある女の子に声をかけられた時からだった。

 僕のモテ期。それは突然、何の前触れもなく、嵐のようにやってきた。

 結論を最初に述べるとすれば、ハーレムが形成された。ただし、健全な男の子なら一度は夢見るだろうハーレム……それは必ずしも、喜べるものではなかった。甘美なものでもなかった。

 ハーレム・ヘル。これは僕の正体がちょっと特殊でレアなインキュバスだと判明するまでの物語である。

R15 スクールラブ 日常 青春 ギャグ 男主人公 学園 現代 ハーレム ESN大賞2 集英社WEB小説大賞
全28話[107,099文字]
各話平均3,825文字
[推定読了3時間35分]
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最新作投稿:2020年06月09日(12:00:00)
 投稿開始:2020年05月21日(13:16:50)


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