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短編

竹の花

齋藤 一明

全1話[8,102文字] 歴史〔文芸〕
サークル・シエスタ 第五回短編課題『愛』

竹の花が咲いたと聞いて、村の年寄りが言い伝えを思い出す。しかし多くの村人はそれを笑い飛ばした。
翌年、山の雪不足が水不足を招き、短い梅雨と日照りにやられて不作となった。主要作物とした綿も被害を受けたため、村人は大慌てで芋や麦を植えて飢えをしのいだ。
その翌年は冷夏で不作。その翌年は、豊かに実った稲を刈り取る寸前に台風が襲来。
凶花の祟りは続いていた。
食べ物が乏しくなった村人は、耕作のための労働力を必要としたのだが、作物の順調な育ち方に気をよくした若夫婦の多くが子を宿していた。
当てにした収穫は目前でフイになり、大きな腹を抱えた女たちが残った。

時代小説 サークル・シエスタ 第五回短編課題『愛』 飢饉 間引き
全1話[8,102文字]
各話平均8,102文字
[推定読了0時間17分]
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最新作投稿:2017年04月03日(08:11:24)
 投稿開始:2017年04月03日(08:11:24)


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