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81pt
短編
短編
ガラスの私
齋藤 一明
全1話[4,768文字] 純文学〔文芸〕
サークル・シエスタ第五回短編課題『愛』
私は夜汽車に乗った。貧しさから逃れるために。
私は夜汽車に乗った。亭主の暴力から逃れるために。
私は夜汽車に乗った。我が子を護りぬくために。
窓ガラスのむこうに女がいる。
笑わぬ女は語りかけてこない。目を合わそうともしない。
ただ黙って私を見つめるだけ。
もの言わぬ女に語りかけ、また一歩、足を踏み出そうと私は決めた。
私が意思を甦らせたことを知った女は、曙光へ導くように朧になって消えた。
私は夜汽車に乗った。貧しさから逃れるために。
私は夜汽車に乗った。亭主の暴力から逃れるために。
私は夜汽車に乗った。我が子を護りぬくために。
窓ガラスのむこうに女がいる。
笑わぬ女は語りかけてこない。目を合わそうともしない。
ただ黙って私を見つめるだけ。
もの言わぬ女に語りかけ、また一歩、足を踏み出そうと私は決めた。
私が意思を甦らせたことを知った女は、曙光へ導くように朧になって消えた。
サークル・シエスタ
第五回課題 『愛』
貧しさ
無理解
母性
葛藤
夜汽車
昭和哀歌
全1話[4,768文字]
(各話平均4,768文字)
[推定読了0時間10分]
お気に入り登録:7件
投稿開始:2017年04月02日(09:26:34)
(各話平均4,768文字)
[推定読了0時間10分]
お気に入り登録:7件
評価人数:8人(平均4.2pt)
最新作投稿:2017年04月02日(09:26:34)投稿開始:2017年04月02日(09:26:34)
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