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データ取得:2025/06/01未明

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完結済

残響室

岡崎清輔

全5話[19,447文字] 空想科学〔SF〕
瞬時に思考が繋がり、死者さえAIで蘇る――そんな未来で、人は「魂」をどこに見出すのか?

舞台は2085年、量子情報ネットワークが日常に浸透した東京。人々の意識は常に接続され、情報は瞬時に共有される。「便利すぎる」とも言えるこの時代、ケンジは数年前に亡くした妻・ユミを忘れられずにいた。

彼が選んだのは、ユミが生前遺した膨大なデータを基に創られたAI「ユミ・エコー」と共に暮らすこと。声、仕草、記憶――エコーは驚くほど完璧にユミを再現し、ケンジの深い喪失感を癒やしてくれるはずだった。それは、失われた愛を取り戻すための、最後の希望のように思えた。

しかし、すべてが繋がり、共有される世界にケンジは次第に違和感を覚えていく。情報の洪水の中で希薄になる個人の内面。表層的な共感だけで満たされた社会。そして、完璧なはずのユミ・エコーとの対話の中に、決してデータでは再現できない「温もり」と「魂」の決定的な不在を感じ始める。

「そこにいるのは、本当に君なのか…?」

AIは人の心を完全に再現できるのだろうか? 技術はどれほど進歩しても、変わらない人間の弱さ、そして愛すべき愚かさとは?
『残響室』――繋がりすぎた世界が皮肉にも生み出した、新たな孤独の形の中で、真実の愛と喪失の意味を静かに問いかける。

HJ大賞6 シリアス 男主人公 未来 AI
全5話[19,447文字]
各話平均3,889文字
[推定読了0時間39分]
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最新作投稿:2025年05月17日(17:40:00)
 投稿開始:2025年05月13日(23:28:04)


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