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拝啓、最後の夏。

春霞紫桜

全1話[327文字] 純文学〔文芸〕
潮の匂いがする。
数年ぶりの海。
太陽は眩しく、海を照らす。
鳥は、鳴きながら向こうを飛んでいた。

これは、私が私を殺すために、自分の人生を立ち止まって振り返る、ただの、どこにでもあるような日記。

壮絶だった、なんて自惚れない。
悲惨だった、悲痛だった、そんなの、あまり興味はない。
ただ、心残りがあるとすれば、誰かに、そう、言って欲しかった。

拾った貝殻は、太陽に透けて、波のように見えた。
私はそれを、綺麗だと、そう思ったんだ。

拝啓、平成最後の夏に。

日常 青春 自殺 いじめ 貝殻
全1話[327文字]
各話平均327文字
[推定読了0時間1分]
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最新作投稿:2018年06月16日(03:45:21)
 投稿開始:2018年06月16日(03:45:21)


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